第3回ツクフェス自主コン作品
いろはなさんの
【暁闇の世界で】
~千年の時を越える想い~
をプレイしました。
クリアまで6時間程
最終レベルは
クラン37、ゲオルグとエレナが31、ティアンカ30
千年前の災厄から世界を救った英雄クランは強大な魔力を持ち
その記憶と強大な魔力は『生まれ変わり』という形で長い歳月引き継がれて来た。
人々の暮らしは彼を支える教団と共に平穏を保たれていたかの様に見えたが…
本作は正統派のシリアスファンタジー。
『王の器』を持つ14歳の少年クランを中心に、人々の意志が、思惑が絡み合い
彼を運命の歯車へと巻き込んでいく。
これですよ、これ!
OPを見始めた時から、これを待っていたんだー!っていう喜びでした。
王の器を持ちながらも、その能力が引き出せず魔法が使えない少年クラン。
その少年を支える幼馴染のちょっぴり年上のエレナ。
少し高めの壁を背に二人が話すシーンからして良いよね。
と、普段ならこの設定だけで推してしまう所ですが違うのですよ。
この作品、登場人物の心理描写が心地よい上手さなんです!
含みや謎で引っ張るというより、それぞれの思惑だったり意志をしっかりプレイヤーに見せていって、人物像を伝えた上でイベントシーンをこなして行くので無理がない。
スーッとそれぞれの思考が頭に入り、それに合った会話のやりとりが行われるので分かり易いし面白い。
シナリオにおいても適度に先をイメージさせてくれる面白さ、+αで見せてくれる描写や、驚く要素もあって、人物や物語を追って行くのが面白いんです。
最初こそクラン君を追っていましたが、途中からはゼネスをずっと観ていましたね。
彼は序盤こそ怖いイメージがありましたが、見事にしてやられました。
先代との関係、兄弟…知れば知るほどに愛おしくなる人物。
出るシーン、出るシーンで彼の心情を考えてしまうくらいにハマりました。
戦闘に直接絡まない人物で言えば、マーシャさんも好きだったな~。
ドジだけど、するどい事も言って、安心出来るお姉さん。
彼女のおかげで蛇なのに可愛く見えてしまうのも凄い。
女性と言えばティアンカのシナリオも良かった。
『復讐』のケリの付け方は他のツクラ―さんにも見て欲しい。
ゲオルグは最初からずーっとお兄ちゃんしてましたね。
お兄ちゃん属性が好きな人はゲオルグを是非に追って欲しい。
人物の話ばかりしてしまったけど、世界観もシッカリ作り込まれてるんですよ。
魔法の価値、生まれた理由、維持するための仕組みだったり、世界の構図だったり…
操作パートで見れる自作マップも、その土地の特徴を出されて、マップチップの合わせ技でオリジナリティのある見応えのあるデキになっていて歩いて回るのが楽しかった。
上にも書きましたが、壁の高さをサンプルより高めにされていて世界を大きく感じれる事が多かったです。
戦闘は終盤までは機会が限られますが、稼げる時はガッツリ稼がせて貰いました。
装備の更新はマルポーレ以降は特に無かったけど、ボスでは特に苦戦せず
雑魚敵の被弾ダメージが気になったので念の為にレベルを上げた感じです。
私が過剰にレベルを上げるスタイルなので、クリアを目指すだけなら、ここまで上げなくても大丈夫ですし、他の方なら恐らく30分~1時間くらい、プレイ時間は短縮出来るのではと予想します。
ラスボスは思い起こせば、あれだけヒントがあったというのに…
私には予想が付きませんでした。
更になんだってー!?が加わって見事に驚かされました。
EDシーンの描写も大変良かったです。
それまでの想いとタイトルが重なって…
最後の最後までしてやられたー!という思いでございます。
情熱の塊みたいな作品なので、ファンタジーの創作にチャレンジした覚えのある方にも是非に触れて欲しい一作です。
素晴らしい作品をありがとうございました!
願わくば、この作品がより多くのプレイヤーさんに伝わる事を望みます。
諸君、こんなファンタジーは好きか?
私は大好きだ!!