あまつれんとのツクールの足跡

RPGツクールフェスを中心に活動している者です。

Machiavellist2

DeepSkyさんの【Machiavellist2】をプレイしました。

通常モードでプレイ。

最終レベルが46、クリアまでで13時間程。

amaturento.hatenablog.com

ラスボス倒した記念の記事は↑からどうぞ。

 

ナンバリングタイトルですが、独立したお話で楽しめる&作者さんの代表作との事でこちらのタイトルを遊ばせて頂きました。

ちなみに他の方の感想から難易度が高そう&クリアまでのプレイ時間が長そう、タイトルも見慣れない英単語で難しそうというのがプレイ前の私のイメージでした。

では、実際の所はどうなのか?

 

以下は、

プレイ中にギミックが突破出来ません!と呟いたヘタレが見た

【Machiavellist2】の世界。

※なお呟いた数分後に突破した模様。何やってんだこのヘタレ…

 

創作活動やってると、時々思う事ってありませんか?

『○○モノって良いな~ 私もこのジャンルのお話作りたい!』

『でも○○についての知識が足りない…技術も無い!』

『いつかは…でも今は自分の力じゃ作れないぜ( ;∀;)』

 

私の場合、ロボットが出るSFや推理モノだったりと幾つかあるのですが、その内の一つが正に本作。

『クールでカッコイイ銃アクションモノ』なんです。

…ええ、残念な言葉のチョイスが既に私がこのジャンルの制作に向いて無いかを物語っちゃってますが、そこはいつもみたいにポイしましょう。

 

 

・・・想像して下さい・・・

 

 

主人公は銃の扱いに長けたクールな金髪美女の社長。

部下は『姐さん』『貴女様』『お嬢』と、それぞれ別の呼び方をする屈強な男3人。

それぞれが別の銃を手に、次々に襲い来る敵を撃退するガンアクション。

仲間から投げ渡される銃を受け取り、チームプレイで強敵を倒すスタイリッシュなアクション……

 

これもう洋画アクションですよ!(※本作はRPGです)

普段そこまで見ないのに、何となく放送してたから見てたら面白くて最後まで見ちゃう系の奴です。(伝わった人は私と握手)

 

社長が最初にケータイを使うシーンがあるのですが、横向いてケータイを使う所がもう既にそれっぽい。

(【噂ノゲエム】での使い方と比べて頂くと分かり易いかも知れない)

ビルで銃撃戦をしながら徐々に仲間が集まって行くシーンとか、洋画アクションのそれっぽいしカッコイイ。

アクションシーン(戦闘)が多い事もあってか、シナリオ自体はシンプルで分かり易い。

バイオハザードの敵みたいなのを撃破しながら悪い奴を追って行く王道モノ。

見所は4人のアクションや掛け合い部分。

次々に襲い来る敵というのがエンカ率の高さからのイメージなのですが、ちゃんと救済処置があって安価で買える一時的にエンカウントをオフにするアイテムがあるのでご安心を。

何だったら最初のモード選択で、

・強力な装備品やお金が貰えるリッチモード

・最初から高レベル(45)でスタート且つ特典付きの無双モード

これらも利用すれば、手軽にロールプレイが出来ちゃう親切設計。

 

でもって、この作品の何が面白いかって

『登場する全ての装備品の銃に、アイテムとして使用した際の効果を付けている事』

ズバリこれだと思います。

なんのこっちゃかって言いますと、

銃入手時に、武器だけでなく同名の消費しないタイプのアイテムが入手出来るようにしてあって、戦闘中はそのアイテムを使い放題なんです。

フェスの仕様上威力なんかは固定ですが、手に入れる度に使える特技が増えるみたいなな感じですね。

これが戦略の幅を広げていて実に面白い。このアイデアやバランスの取り方が魅力的で上手なんです。

敵それぞれに個性があり、特にボス戦は弱点を探りながらのバトルという理想の形を、戦闘面が弱いフェスで見事に再現されています。

ボスを倒した時や、宝箱を見つける度に

『次はどんな銃が手に入ってどんな効果を使えるようになるんだろう?』

というワクワクの人参が常にぶら下がっているので、ついついマップを隅々まで歩き回ったり、次へ次へと進んでしまう。

フェスの仕様上、同じターンに同じ銃を4人が使える事になりますが、4人の強さに説得力があるので、使った銃を味方にスタイリッシュにパスする姿を想像してみるのも面白かったです。

正に世界観とシステムがマッチして織りなす面白さの相乗効果ですね。

 

ここで最初のイメージ『難易度が高そう&クリアまでのプレイ時間が長そう』を振り返りますが、通常モードはイメージ通りではあったというのが素直な感想です。

しかしながら、実際にはそこに上記の様な『面白さ』があったので、私はクリアまでロールプレイを楽しませて頂きました。

プレイしたのは更新版でしたが、先のレビュアーさん達の意見も取り入れてプレイヤーに配慮した救済処置や難易度調整をされていたのが印象的でした。

特に、長時間のプレイなので悲劇EDから改変されたというのは私には朗報でした。

 

ここで自分を棚に上げ、失礼を承知で書かせて頂くのですが、一点気になったのは、お話がシンプルな一方で敵側(ボスに限らず)の思想や描写までが型にハマったモノだった所です。

用意されている台本を読んで演じているみたいな感じがあって物足りなさがありました。

一方でこれは、感情を表に出さないクールな世界の演出とも取れますし『王道作品』として綺麗に収まっているので、好みのレベルになってしまうかもしれません。

あまり敵側に描写の尺をさくとダレる事もあるので匙加減が難しい所です。むむむ。

対称的に主人公達は個性的で、時にコミカルに生き生きと感情が動いていて魅力的でした。チームの掛け合いや敵に言い放つシーンはキャラが生きている感じがして好きでした。

 

飴と鞭の使い方が上手なので、フェスで難易度高めのRPGを作りたい方にとても参考になる作品だと思います。

ゲームを起動していない時間までボスの攻略法を練ったのは久しぶりです。

制作時間1000時間を越える熱量、フェスでは希少な銃の世界をご堪能あれ!