あまつれんとのツクールの足跡

RPGツクールフェスを中心に活動している者です。

アイの歌声を聴かせて

ポンコツ“AI”のシオンとクラスメイト達が織りなす、爽やかな友情と絆に包まれたハートフル青春アニメ映画。

 

一年以上も前から劇場でCMが流れていた作品。

最初に流れていたのは、もう一人のヒロインのサトミの前に不思議な少女・シオンが転校して来て、その歌声で次第に周りの人間たちを巻き込んで絆を紡いで行く

みたいな内容だったんです。

それが数か月後、CMにも見慣れて来た頃にシオンが只の不思議ちゃんではなく、試験型のロボットである事がド派手な演出シーンを加えて明かされる新CMに変わりました。

(※公式サイトで確認したら、30秒の特報CM時点では伏せられていて、1分CMから明かされる様になったみたいです)

これには やられましたね。

元々面白そうで観ようと思っていた所、上映前の見慣れて来た辺りで予期せぬ更なる興味を惹く演出をCMにぶっ込んで来るとか予想出来ませんやん?

コロナのおかげで上映開始予定も伸びてしまったのですが、見たくて仕方なかった作品です。

 

そして実際に観に行って良かった!

CMで見れる所なんて本当に作品の一部でしか無い事を思い知りました。

この作品の絵は映像として、動画として見なくちゃ駄目だ。

静止画じゃこのアニメーションの凄さや感動は伝わらない。

キャラやお話は勿論良い。

だが、それを彩る歌と音楽、何より人を魅せる『生きた動画』部分の演出・映像が随所に仕込まれていて面白い。

エンターテイメントフィルムとは良く言ったモノで、人を感動させるツボを心得ているアニメーションです。

 

最初から最後まで観ていて、心が動き続けていたんですよね。

理由は何だろうね?

『間延び』とか『分かり辛い思わせぶりな映像』も無かったし

だけど、見易さの中に『あっ』とか『おっ』と思わせる映像の仕掛けはある。

一部にしか理解させて貰えない置いてけぼりみたいな変な引っ掛かるヤラしさは無くて、万人が見て楽しめる様な優しくもあり、それでいて単純なだけではない作り。

言葉を知らないもので、何と表現したら良いのやらですが

シナリオだけでなく、映像作品として凄く良いなと感じた作品でした。

技術力の暴力ではなく、視聴者に寄せて作ってあったからかな?

感性が自分にマッチした作品を引き当てたというのが最もな理由な気がします。

 

予告で想像して満足してしまう人もいるかもですが

この作品は是非、映像作品として一度通しでご覧になってみて下さい。