キッドさんの【ツクラ―のボトムズッ!】をプレイしました。
EDまで3時間20分程。
作者さんがフェスの卒業制作として手掛けた16ブロックの大作。
ツクラ―達に向けたメッセージ性の高い大冒険の物語。
独自システムのアクション性の高いイベントや視覚で楽しめる謎解き、手ごわい自作戦闘システムのボス戦が入るのが特徴。
始めて直ぐにプレイヤーの誰もが実感するであろうMAPとイベントの作り込みの凄さは、終始高水準を保っていて完成度がかなり高い。
完成前からMAPのクオリティが凄いと話題になっていた作品ですが、これは確かに見ておかないと損をするレベルの作り込みです。
マップチップの組み合わせもさることながら、グラデーションや明暗の使い方が多彩で学ぶ所が多い技術とセンスの詰まった一作です。
啓太さん程では無いとは言え、そこそこフェスの作品をやって来た私から見ても、新鮮で真新しく感じれるマップの数々でした。
ネタバレになってしまうので数を控えますが
『劇場の黒の縦線が幕に映る演出』
『詰まれた車と上から見える景色』
『列車の外装内装、相対した時の影』
『光と雪とイベントチップを組み合わせた演出』
『ロボ民の世界』
お世辞抜きに見所はかなり多いです。
改めてフェスの可能性を感じさせて貰いました。
シナリオは既存、あるいは かつてのフェスツクラ―だった方向けの内容です。
前半~中盤に関しては、作者さんと同時期にフェスで活動をされていた方の中でも的を絞って描かれていた節があります。
具体的にプレイして欲しい、メッセージを届けたい方が居るのではと想像してしまう位に切り込んだ内容でした。
主人公やトマト君達が底辺なイメージはありませんでしたが、†ミリン†ちゃんのエピソードは体感するイベントとして、しっかり見せていたので演出含めてグッと来るものがありました。
また、以降はお話が何転もするので、シナリオに関してはクリアまで簡単に評価出来る作品では無いと追記しておきます。
彼らの歩みを最後まで見届けましょう。
さて、本作はゲーム性部分にも力が入っております。
前情報全く取り入れずに挑んだ独自システムのイベント。
幸いリトライが容易な為、これらが得意でない私でも突破出来ました。
ルンバやロウソクの奴位の難易度であれば私でも行ける!
一方で難しいのが自作戦闘の『ボス戦』
主に『グレゴリー戦』以降が回避ギミックで要求される事が増えるので、初見はかなり苦戦、でもリトライがこちらも容易な為、各ボス3回程の繰り返しで私にも突破出来ました。
タイマー制+ルールは『やって覚えろ』的な感じなんで、ここは普段自作戦闘系に手を出さない方は苦戦するやもしれません。
でも『パンツパンツⅢ』なんかがそうだったのですが、慣れると攻撃と回避で切り替わる系のギミックって楽しいんですよね。
難しいのだけど、攻略出来なくは無い難易度で面白い。
特にグレゴリーはそのキャラクター性も相まって、味のある面白い戦闘でした。
(毎度負ける度に「無理無理」連呼しちゃってましたが)
総評として、
16ブロックによく収めたと驚くぐらいに内容の濃い作品でした。
リトライが容易であったり、行先が矢印で迷い難い作りにされていたり、ガチャや雪だるまや棺桶など、探索が好きなプレイヤー向けにちょっとした物を各所に仕込まれていたりと配慮がされていたのが好感触でした。
EDへの入り方の演出が綺麗で良かったです。
…実の所、他の方の感想で自分の書く事がブレてしまうのが怖かったので、まだキッチリ他の方の感想は読んでいなかったりします。
メッセージ性が強く、プレイした方の感想が気になる一作ですので、これから回収して周ります(=゚ω゚)ノ
制作お疲れ様でした!
魂のこもった作品をありがとうございます!