それは出先で車に戻って運転する事、数分後の出来事です。
ふと、運転席のガラスに目を向けると、何やら『2滴ほどの赤い付着物』がありました。
「え、何これ……『血』!?」
間違いありません。それは生き物の血でした。
それも真新しい。
嫌だ! 何?何!?
と見回した所、自分の左手に血が付いている事に気が付きました。
ひいいい。
何処? 何処で付いた!?
更に見回した所、ハンドルを握る自分の右手が何やらスプラッターになっている事に気が付きました。
「え?もしかしてココから出てる??」
よくよく見れば、その血の流れの元は手の甲の中指の付け根(名称が分からなけど、拳?)であり、痛みはあまり無いのですが、確かにザックリ切れていました。
どうやら先ほど頂いた栄養ドリンクの箱で切ってしまっていた様です。
「重いけど大丈夫?」と聞かれて「大丈夫です!」と答えたやりとりの数分後に、これとは。
情けないやら恥ずかしいやら……
しかし、おかしな物で
『正体不明の血』が自分の物と分かった途端に、私の中で恐怖は笑いに変わってしまいました。
慌てて窓を拭いたら血はケチャップみたいな色に変わって、
「ああ、本当にケチャップと見間違えそうになる事あるのかも」なんて、創作でよく見るアレに対して冷静に分析してみたり。
「ちょっと待って! 今これをコナン君に見られたら
現場から逃げ去った犯人だと思われるわ~。
でも、これ自分の血だからDNA鑑定でミスリードだったってなるわ~」
とか、
「いやいや、もしかしたら『私の中の消しゴム』みたいに、自分の記憶が吹っ飛んでいるだけで実は…!?」
と、よく分からん妄想を始めたり。
「待て待て私! 現実に、この血まみれの手と窓に血痕があるのは、不審者そのものだし、やましい事が無いにしても、何とかしなくちゃ不味いでしょ!
液体的な物…ウエットティッシュが欲しい所だけど、今は車にないなあ。
コンビニ寄ろうか…いやいや、この血まみれでコンビニ寄ったら店員さんドン引きやん」
なんて思いながら、
結局は寄り道せずに戻り、手を洗い窓の掃除をしましたとさ。
おしまい。
・・・さてさて、このお話。
一体どこまでが私の妄想なのでしょうね?
(* ̄▽ ̄)フフフッ♪