どうやら私がツクールでやりたかった事・見せたかった物はこれらしい。
振り返ってみると今まで作って来たツクール作品は程度の差はあれど、どれもこんな感じだったように思う。
そこを今までで一番色濃く出させて貰ったのが新作に当たる【噂ノゲエム】だ。
先ず『群像劇』だが、これは【FES☆フェス】の時に頂いた感想に添えられていた単語である。
それまでは私の中での群像劇は、もっと登場人物が沢山いて入り乱れて物語を紡いでるモノだと思っていた為、「え?自分の作品って群像劇って呼んで貰っていいの?」と当時は驚いたものだ。
とは言え
今ではあの作品も群像劇の一つで、やりたい事もずっと一貫していたんだと、あの感想で気付く事が出来た。
また、よくよく調べれば
ジャンプの王道少年漫画なんかは殆どが群像劇と呼べるみたいで、実の所は『群像劇』というカテゴリーだけなら数多くの作品が当てはまる。
主人公以外のキャラクターも活躍している作品や、スピンオフで別のキャラが主役を張ってる作品などは正に『群像劇』だろう。
ただ、それではあまりにザックリ漠然とし過ぎているので、自分が目指す形として特にインパクトが強かった創作を幾つか上げてみようと思う。
【王様のレストラン】
三谷幸喜監督作品のTVドラマ。
初めて『群像劇』というモノを意識して面白いと感じたドラマかもしれない。
この方の作品の面白い所は登場する人達皆に設定があって、裏の顔みたいなのがある。
そして人が集まる事でそれまで隠されていたドラマが解き明かされて面白可笑しく展開されていく。
人間×人間で広がり生まれる喜劇。
なんやかんやでちょっとイイ感じのお話に収まる部分が良い。
原作はライトノベル。
様々な思いを持っている少年少女達の青春物語。
そう思っていた時期が私にもありました。
これは後に知る事になるのだけど、意識的にジョジョっぽい異能バトルにシフトしていったらしい。
作者さん的にはシリーズ化は後付けであり、電撃ゲーム小説大賞に出した1作目の『笑わない』でやりたかった事はやりきったんだと思う。
このシリーズは正に群像劇での伏線からの種明かしを行っている。
同時刻にあった出来事を様々な登場人物の視点から語り、読み繋いでいく事で真相へと近づき、クライマックスへ向かって行くのが毎回の流れだ。
この手法がとても面白い。時には人類の敵ともいえる立場の者の視点にもなるのだが、そのおかげで『見えて来るモノ』があったり
この人とこの人繋がってたの!?なんてのもザラである。
惜しむらくべくは、あまりの長さに登場人物が把握しきれず、また完結する兆しが未だに見えない事であろうか。
【ジョジョの奇妙な冒険 第四部】
ジャンプコミック。
もはや説明不要だろう。
荒木清彦先生のジョジョシリーズの中でも最もコミカルで身近に感じる現代風の日本・森王朝を舞台にした作品。
主人公は仗助だが、他のスタンド使い達が主役に回る話も多数ある。
スタンド使いはスタンド使いに惹かれ合い、また街に潜む『殺人鬼』を次第に暴きだし、集まった正義の心が打ち砕く。
先のブギーポップシリーズだけでなく、ペルソナシリーズなんかも色濃く影響を受けた作品だと思う。
先生の作品の何が凄いって、登場人物の誰もが『主人公クラス』のカッコイイキャラになる可能性を秘めている所だ。
(はじめの一歩なんかもこれに当てはまるだろうか)
3部のイギーや4部の川尻ハヤトの顔付が急に変わって、格好良く見えるのは羨ましい。
吉良なんて完全に悪人なのにハヤトママを守って戦うシーンはヒーローにさえ見えてしまうんだ。
これはキャラ1人1人を本当に大切にされていて、それぞれに深みを持たせているから成しえる技なんだと思う。
岡田君主演のドラマ。不死身のぶっさん。
1つの話が2部構成になっていて、前半(表)でやったドラマの真相への種明かしを後半(裏)で見せるのだが、それが実に面白い。
人と人との繋がりの中で、実はこんなすれ違いや、こんなやりとりが…なんてのが明かされる度に驚かされたり、そんな馬鹿なと笑ったり、とても良く出来たドラマでした。
この手法はいつかやってみたいですね。
【街】
ザッピング式のサウンドノベルゲーム。
同じ街にいる9人+αの登場人物を切り替えて読み進める事で、時に他のメンバーの物語に干渉し、運命を変えつつ、それぞれをEDへと導いて行く。
こちらも名作。
かなり複雑なフラグ管理、膨大なシナリオだったりで作る方もクリアまでプレイする方も実はかなり大変な作品である事が想像できる。
容易に真似出来るモノではないのだけど、ゲームで群像劇をやるのであれば、頭には入れておきたい。
【デュラララ】
私が見たのは深夜アニメでのシリーズ。
上記の作品を経て大人になってから観て面白いと感じた群像劇アニメ。
登場キャラはかなり個性的で、どのキャラも一癖も二癖もあって、一般人には負けてやらないぞみたいな強さを持っている。
この作品は2期からリアルタイムで追っていたのだけど、毎週が楽しみだった。
…うへえ、なんてこった。
寝るタイミングを失ってしまった。
まとまらないけど今回はここまで!
ノシ