ツクールMVT作品(Switch)
シンザンさんの【目がみえない男】(前編のみ公開)をプレイしました。
プレイ時間は1時間40分程。
ある日襲われ、突如目がみえぬ状態にされてしまった男。
目覚めた先では悲観しながらも、音や声、触れた物の感覚などを頼りに、どうにか現状から進もうとする中、『それ』は現れ、男の目に光を戻す。
そして明かされる世界の真の姿…
恐怖の物語が始まる…!
その恐怖より…目を逸らすな!
ツクールフェスで【魔法使いの探偵さん】や【悪霊の国のアリス】等をアップされていたシンザン先生の最新作はサイコホラー。
タイトルの通り【目がみえない男】の視点に立ってサウンドノベル調で物語を進めるタイプのお話。
…私にも、そう思っていた時期がありました。
これは題材の選び方から作品の作り方まで実に上手かった。
まず何となくではなく、『目がみえない』というワードに惹かれて、作品をDLした方が多いのでは無いでしょうか?
これが意味するもの、多くの方が一度は考えた事があるでしょう。
『もしも、今見えてる世界が見えない日が来たらどうなってしまうんだろう…』
見えている者にとっては、そのテーマが既に一種の恐怖となっており、その裏に『もしも』というゲームなら見てみたいという誘惑が隠れているんです。
ゆえに手に取ってしまう。
そしていざ始めると
想像していた以上の惨劇、目を逸らしたくなる様な現実を突きつけられる。
…のだが、主人公の態度や行動を追って行く内に応援する気持ちや先が観たい、どうなってしまうんだろうという気持ちが生まれて来るのでは無いでしょうか?
これはホラーゲームを只の恐怖体験でプレイヤーを逃さない為には必須とも言えるテクニックです。
『怖い…でも続きが気になるから やっちゃう!』
そう思えるからゲームとして成り立つんですよね。
その塩加減が上手い。
主人公を筆頭に登場人物のキャラ付けがそこにも一役かっています。
ここはシンザンさんの個性の部分ですね。
お話が『転』の部分に入ってからも、勢いが落ちる事無く、進めたくなってしまう作りもアドベンチャーを作って来た作者さんだけあって流石だと思いました。
MVT基準で作られていたので操作パートも魅力だと思いましたが、
同時にノベル路線を貫いて、サウンドノベル形式のままでも面白そうかな~なんて思っていたり。
ツクールシリーズのサウンドノベルツクールにサンプル作品として入る様な高いクオリティや魅力を感じたのと、
分岐や進行ルートによって、キャラや設定までガラッと変わって先が周回でも想像出来ない作品まで成長すると、それこそ市販ゲークラスのヤバい名を残す大作になるんじゃないかという予感があるんですよね。
現状でも凄いポテンシャルを感じる作品なんです。
【魔法使いの探偵さん】はラノベやコミック辺りでメディアミックスされたら良いのにと思いましたが、
今作はメディアミックスで小説になっても面白そうだと、私のアンテナが申しております。
とは言え、前半部分で力尽き掛けているのをみると、私の妄想に付き合わせてしまうのも申し訳無い気もするので
先ずは引き続きの1シナリオの完成を楽しみにお待ちしております。
ここまで引っ張って続きが無かったら、私含めてプレイされた方のモヤモヤ感が半端ねーですよ。
期待を込めてファイトです!
~以下、プレイ時に起きたMVT側の不具合~
後半操作パートでMVT側の不具合でロード周りの調子が悪くて、ロードを選ぶとMVTが強制終了する事があります。
この場合は、
はじまり→+ボタンからタイトルに戻ってロードで進める事が出来ます。
他にも、右下のロックの掛かっている扉や靴箱を最初に調べた後にイベントが終わって、操作をしようとするとXボタンは受け付けるのに移動が出来なくなったり、
その付近でセーブしたデータをロードするとBGMは聞こえるのに真っ暗画面で操作も全く受け付けずホーム画面から終了(実質そのセーブデータの使用不可)になる等
謎の症状が出ました。
問題無く進める時もあるので、全く理由が分かりません。
運営さん、何とかして(;^ω^)