概ね、過去のブログを読み漁れば出て来るのだけど
ここいらで一度まとめてみようと思います。
前作【噂ノゲエム】がフェスというかツクールで作る最後の作品と意気込んで制作したので、正直次の作品を作る予定は全くありませんでした。
そんな中、
実況して頂いたShinさんから「次回作も楽しみにしています」
ブログの読者様から「新作は作らないのでしょうか?」
他、新作を望む声を頂き
当初はカツアゲされた少年の如く
「オラ!飛んでみろ!まだネタ持ってんだろ!!」
「ひいいいいーッ!無理ですぅー もうネタが無いんですぅーッ!!」
ってな心境でした(;・∀・)
それでも折角頂いた応援の言葉。
なんとか捻りだそうともがいてる時に出て来たのが、昔から脳の隅で温められ続けていた『マーキス』の雛型となる魔法使いのキャラクターでした。
他の魔法使いの様な生まれ持った才能は無いながらに、皮肉屋で足掻くレンタルマギカの石動敬や、実力が有りながらも他の魔法使いとは逸脱して活動する三枚目と二枚目の顔を合わせ持つ魔術師オーフェン。
彼らの様な魔法使いの世界に居ながら、その魔法使いの在り方に否を唱える様な魔法使いのキャラクター…そんな感じのコンセプトだったと思います。
ボツとなったネタですが
彼は元々戦争孤児で、盗人をしていた所を魔法使いのお爺さんに拾われて弟子として育てられるという設定でした。
お爺さん亡き後、二人の兄弟子が遺産を狙って争う中、凡人以下の魔力しか持たないマーキスがその遺産である指輪を手にします。
その後は便利屋家業を営んで、本編はそこから始まる予定でした。
補佐役として、強い人外のお姉さんや、獣人の眼鏡っ子等を出す案もありました。
本好きの設定や、魔導書回収、牢屋で捕まる等もネタとしては出ていたと記憶にあります。
【賢者の指輪】
魔法使いのお爺さんの魂が入っていて語りかけて来る。
賢さが一気に上昇=フェスの仕様だと消費MPが40毎に1減る
これによりマーキスは普段使えない消費MPの高い魔法を使える様になるはずでした。
ところが実際に作ってみた所、消費MPが想定通りには減らなくて上手くいきません。(今思えば、ちゃんとアレコレ試せば理由が分かったかもしれない)
制作時間が限られている事から、一先ずこの案はボツにして練り直す事になりました。
主人公が難しくなったマーキスは仲間ポジに。
仲間が魔法使いなので、主人公は戦士系に。
寧ろマーキスは今回使わなくても…
で、閃いたのが
『偽りの勇者』的なお話でした。
少年ユウ&妖精のシア=ユウシア→ユウシャ
自称勇者の血縁者のエルフ
勇者になる予定の冒険者の女の子
やがて三人と一匹の前に現れる『本物と呼ばれる勇者』
勇者とは?本物とは?
これが更に変化して
ユウシャと勇者グレンの物語に。
この時は、グレンがホムンクルスで本当の勇者グレンは既に死んでいたとか
勇者グレンの相棒の魔法使いにとり憑いている堕天使が魂のストーカーで、やべー奴とかそんな設定でした。
ちなみにユウシャというのが後のソードであり、この時には相棒ポジにマーキスが確定しておりました。
闘技場(牢屋)からはモンスターが街に襲ってきた騒ぎに紛れて脱出するとかだったかな。
最初の対戦相手も幼馴染で、もう一人の幼馴染に毒を盛られて負けるとか、得意の剣を使えなくされて槍で試合を行う事になるとかそんなだったと記憶しております。
そんな時にレドブラの作者のツバスさんのツイートで『死にたがりの主人公とその相棒』といった形のお話を目にしました。
相棒に連れ出される事で何かが変わるかもしれないし、変わらないかもしれないけど、外の世界を知って主人公に変化が起こるのが面白いですね的な会話をしたのですが、そこから散りばめられていた点が繋がり出したんですよ。
ここで一気にシナリオを練り直しました。
死にたがりではないけど、生きる意識の薄い主人公と相棒との出会い。
二人の逃避行。
得意と思っていた男女キャラはゆーゆーさんというツヨツヨ作者さんがいる事から、今期は男二人のコンビモノで行く事を決意。
このジャンルをやるからには、一任者であるツバスさんには絶対に刺さるキャラと出だしをやろうと決め臨みました。
そして走り出してから気付いたのです。
本来、主人公のライバル予定だったグレンの出番が無い
\(^o^)/
そして申し訳程度に社で祀る神さまとして『グレン様』が登場する事になりました。
はい。
実はこの時点では、ラスボス未確定でした。
当初の流れだと
ラスボス前にライバルの勇者グレンと対決したのち、グレンの相棒が暴走して目覚めさせた神獣と呼ばれる言葉を話せないバケモノと、ソードが生きる為に戦って終わるみたいな予定だったんです。
したら、グレンすら出て来てないワケじゃないですか。
どうしてこうなった/(^o^)\
とりあえずグレンにキナ臭い印象を持たせる為に、チッタが生まれ、進展の為にマーキスにはさらわれて貰いました。
これぞチームプレイですb
おかげでアンにも出番が生まれて結果オーライ。
勢いで滝に飛び込む所で謎のフードの人を入れてみました。
(実はこの時点で正体は決まっていませんでした)
そういや、チッタは元々金髪のグラだったのですが、フェスのバグで何故かイベント中に足踏みしなくなってしまうので、今のオレンジグラに落ち着いたのです。
その後にソードが溺れますが、人によっては重い装備してないんですよね。
ここは歩行グラで押し切らせて頂きました。
闘技場が聖剣伝説1
牢屋の逃避行がDQ11リスペクトであるならば
眠りの花は聖剣伝説3ですね。
アンの特技に合わせて、里の近くで入手可能という事でイベントが導入されました。
本当は里もそれらしく民族っぽいのを作りたかったのですが、締切りと睨めっこしてイベント内のみ&あんな感じになりました。
いろはなさんの【暁闇の世界で】に私が理想とする里マップが出て来るので、どんなマップにしたかったのか気になった人はプレイしてみてね。
(*‘∀‘)
そしてここから再びシナリオをラストに向けて再構築。
マーキスとは何者なのか?
アンの葛藤。ドラセナ族と伯爵。
主人公が倒さねばならない、決着をつけねばならない相手は誰なのか?
私の好きな作品の一つ【ヒートガイJ】で「男には戦うべき男がいる」というセリフがありまして、そこからEDを迎えるにあたって戦う者を捻り出して行きました。
ここまで来て戦闘に負けて長いイベント見直すの手間だよね。
私なら投げる!
ってんで、終盤ボス戦は負けても進める仕様に。
チッタのキャラともマッチしてて、寧ろ一戦くらい負けた方が物語的にも楽しめるかもしれません。
※実はテストプレイ時にセレクトで戦闘を飛ばした際に、毎回ゲームオーバーと出るのがおっくうだったのも理由の一つです。
クライマックスのイベント
マップチップによる演出はShinさんが締め切り前に出したスプートニク・ジョーカーの宣伝動画の影響です。
朝昼食べないで黙々と作ってました。
(気が付いたら2時を回っていてフラフラだった思い出)
戦闘だけにしなかったのはダイchangeさんの影響ですね。
ロッキンゲンコの様な限界突破の熱さ。
クライマックスにいつも以上の力を引き出す事が出来たのは、特にこのお二方を意識しての引っ張られた形が大きかったと思います。
終盤黒マップなのは演出のし易さと、昔のアニメであった謎の暗黒空間バトルという名の手抜き…ゲフンッ
制作時間短縮の為の苦し紛れです。
なお、ED制作後に戦闘データを打ち込んでのバランス調整テストプレイ+商人キャラの創造を行っているのですが、締切り一週間というか3日前くらいがこの状態だったと思います。
クライマックスにあそこまでイベントを仕込む予定が無く、戦闘データも過去作からの使い回しである程度いけるだろうと甘い見通しをしていて地獄を見ました。
高橋ガーさんや、まるよめさんから過去に頂いた他作品の感想から、プレイヤーさんの反応を想像して、物陰に宝箱の設置するのは楽しかったのが救い。
アンのヤキモチ描写はゆーゆーさん。
シナリオ部分は【噂ノゲエム】でお話を楽しんでくれたであろう感想をくれた方や、a.るまみさんにもジャンルは違えどワンチャンあるのかなと淡いプレイの期待も込めて、伏線を仕込でたりします。
(プレイ&レビューにファンアートまでありがとうございました)
戦闘バランスは【噂ノゲエム】、装備は【英雄不在のファンタジア】あたりのデータを参考にしたのですが、マーキスの魔法が強過ぎたので敵に魔法防御を設けて耐性を付けました。
そしてイイ感じに出来たと思って、念の為に一日開けてから投稿前にテストプレイをしたのですが爽快感も無く、戦闘が面倒なゲーム…Shinさんがプレイしようものなら、雑魚戦で戦闘不能になって「コアラ!?」となる姿が思い浮かぶ程の酷いデキでした。
慌てて全体のバランスを再度調整。
こちらもワンチャン実況して貰えた場合、戦闘で時間を取られ過ぎてしまう事がこれまでの響さんやShinさん、アトラスさん等の実況動画の視聴経験から予想が付きました。
おかげさまで戦闘バランスは今のサクサクな感じが、今期の作品数が多かったコンテスト環境とマッチしたみたいです。
毎度後回しにしてしまう位には苦手な部分なので、ここが好評だったのもありがたいですね。
ボスに手応えがあるのは【魔王の宝物庫】のしろたんくさん(たんしろーさん)の影響。
ボスイベント前の矢印なんかはDeepSkyさんの【Machiavellist】シリーズの演出を参考にさせて頂いております。
感想を頂いた際にそういった所は返信させて頂きましたが、他の創作家さんからも作品や思想ツイートなどから発想へと至った箇所が幾つもありまして、これまでで最も外からのエネルギーを頂戴して完成した作品です。
そんな中でも
ラストバトルの『繋ぐ』とか商人キャラなんかは、実際に土壇場になって捻りだしたアイデアなので、そこをお褒め頂けた時はとても嬉しかったですね。
・・・と、長くなりましたので今回はこの辺で。
ではでは~