ABCさん作、ツクール作品【百年魔法】を視聴しました。
今よりもはるか昔
人間が魔法を使っていた時代
でも、それは自由にではなく
魔法の木によって管理されていた
物語は魔法の才能を持った少年バドの視点を中心に進む。
彼の目標は魔法学校へ行き魔法使いになって百年魔法を学ぶ事。
百年魔法、それは百年間…いや、百歳まで絶対に生きられると言われる噂の魔法だ。
噂が本当だとして、修得するのは困難を極める事、修得出来ずに生涯が終わるリスクや修得出来たとして、百歳になった時点で必ず死んでしまう事から割に合わないとされていた。
それでも百歳生きたい、難しいが自分は修得出来ると考えるバド。
やがて見えて来る世界、魔法の管理システム…
モラルと秩序、管理する者とされる者達……
貴方はこの世界に何を感じますか?
※本作はRPGツクール3で作成、動画公開されたビジュアルノベル作品をRPGツクールVXでリメイク、動画公開されたモノになります。
世界観を全面に出して来た作品。
バドの物語というより、管理された魔法社会で立場の違う者達の思想や魔法の管理システムを追って行くお話です。
いやはや、これは面白かった。
こういった話はシステムの暴走とか、管理社会クソくらえで人間がCPとか神を倒す作品ばかり見て来たのですが、この作品においては
『こういう世界です』『どう感じます?』といった形で、明確に答えや終わりが用意されていないんですよ。
ただ、リメイク前後でも締め方は共通している事から、魔法の木の魔法管理システムにおいては一貫して理解を求めているように見えました。
私はリメイク前後の違いを観たかったので、ツクール3版をEDまで→VX版をEDまでの順で視聴。
VX版では顔グラ表示+改行、読み易い文章を意識されていて、お話も視覚的に入り易く分かり易かったです。
魔法の木はリメイクでは顔グラが付いた事もあって、大分印象が変わりました。
リメイク前は魔法の木が機械(システム)的に自分の中だけで納得して、言葉足らずで完結してる感がありましたが、
リメイク後は自分に寄り添ってくれるかもしれない者が現れた事への期待感、魔法の木の方から少し歩み寄ってくれたかの様な生命的な温かみを感じました。
正しさはさておき、人間味を感じるリーダーさん達側に惹かれていたのですが
理解者が現れるまで待ち続けるという魔法の木に私自身が歩み寄って、動画を何度か見返している内に、魔法の木なりのやり方や苦労が見えて来たりして、価値観だったり、世界の見え方が変わっていったのには驚きました。
それこそ、バド君の様に
まだまだ気付いてないサインがあったり、その時の歳だったり状態でも、この世界の見え方は違って来るのかもしれませんね。
そして、ここに繋がるのがこのタイトル!
『百年魔法』なワケですよ。
これがリンクした時、
あ!この作品面白い!って私は感じました。
(※私の勝手な解釈です)
ただ、答えが用意されている作品ではありませんし
ここは視聴者毎の感じ方があっても良いのかなと!
皆さんはこの世界観、どう感じますかね?
『百年魔法』
それは、彼が世界と向き合う為に欲した力。
世界を知ったその先で、彼は何を思うのか。